
私はタイに3年間駐在した経験があり、駐在期間中にタイ株を始めました。
タイ株歴は3年以上で、現在はタイ株に250万円以上を投資しています。
コロナ禍でも株価が上昇した1銘柄(ICHITAN)
現在も世界で猛威を振るうコロナウイルスですが、タイでは既に2ヶ月以上国内で感染者が出ていません。
今回のコロナウイルスの蔓延により、世界のマーケットが大荒れになりました。
もちろん、例に漏れずタイの株式市場も大暴落しました。
悩んでいる人
今回のコロナショックで、タイ株も暴落したと聞きました。タイ株はどのくらい暴落したのでしょうか?また、前回のリーマンショックと比べて、どちらの方がより株価が暴落しているのでしょうか?
このよ[…]
そんな状況の中でも、大きく株価が上昇している銘柄があります。
今回は、タイ株の中でコロナ禍でも株価が大きく上昇した1銘柄をご紹介します!
コロナ禍で株価が上昇したイチタン
今回ご紹介する銘柄は『Ichitan Group』です。
日本語名は『イチタン・グループ』、ティッカーシンボルは『ICHI』になります。
馴染みの無い方向に簡単に説明しますと、日本でいう『キリン』のような飲料を扱っている会社です。
タイ国内では多くの広告を打っており、非常に知名度が高い会社の1つです。
ちなみに、社長さんの名前は“タン”さんです。
タイ在住の方であれば、こんな緑茶のペットボトルをセブンイレブンで見たことがあるかもしれません。
このイチタンという会社が、今般のコロナ禍で大きく株価を伸ばしているのです。
イチタンが成長している理由
イチタンの2020年第一四半期(1月~3月)の純利益は、前年同期比39.4%増の159百万バーツ、日本円にして約5億円でした。
販売好調を維持している理由を、イチタンはこう分析しています。
② 新商品(静岡茶)が現在もよく売れている
③ コロナウイルスが蔓延しても、タイ国内の緑茶の消費量はそこまで落ちていない
タイは2月頃から徐々に気温が上がり、3月からは夏に入ります。
タイの飲料業界にとっては、この時期が最も売上の良い期間になります。
新商品の『静岡茶』も売上を後押ししてくれたことで、このような状況下でも成長を続けることができていると発表しています。
また、タイは早い段階で感染の封じ込めが出来たことから、コンビニやスーパー等での緑茶の販売量は大きく減ることは無かったようです。
イチタンの株価推移
イチタンの株価を見てみましょう。
上の写真は、イチタンの日足チャートになります。
イチタンの株価は、コロナショックによって一時は青色のラインである3.5バーツまで下落しました。
しかしその後は一気に株価が上昇しており、2019年8月頃に付けている高値も超えています。
2020年7月8日現在のイチタンの株価は8.25バーツとなっています。
コロナショックの底である3.5バーツから、株価は2.5倍近くまで跳ね上がっていることになります。
マーケットが前回のイチタンの決算をかなり高く評価していることが分かります。
続いて、上のチャートはイチタンの週足チャートになります。
イチタンは、2014年に上場し株価は30バーツ付近まで上昇しましたが、その後は一転して下落トレンドとなっていました。
しかしチャートを見れば、今回のコロナショックの暴落局面でも前回の安値である3バーツに届きませんでした。
もちろんこの先どうなるか分かりませんが、一旦はこの辺りを底と見ても良さそうです!
イチタンの今後と競合情報
イチタンは、今年も引き続き新商品を発表していく計画です。
また、日本と同様にタイでも健康ブームが来ています。
イチタングループは、今後は体に良い飲み物が鍵になる、とも明言しています。
時代の流れに合わせて新商品を続々と投入する予定のイチタンには、今後も期待が持てそうですよね!
イチタンの競合情報
ただし、イチタンには強力なライバル企業がいます。
それはタイ最大の飲料メーカー『タイ・ビバレッジ』です。
タイビバレッジは、タイで日本食の販売や日本食レストランの経営を担う『OISHI Group(オイシ・グループ)』を傘下に持つ会社です。
OISHIからも同様に緑茶が販売されており、今後は更に厳しい価格競争に晒されるのでは、と懸念されています。
イチタンへの投資を考えている方は、このタイ・ビバレッジとOISHI Groupの動向にも注視する必要がありそうです。
【タイ株】コロナ禍で株価が上昇した1銘柄:まとめ
コロナ禍でも株価が上昇したイチタン、いかがでしたでしょうか?
最後に、簡単にイチタンについてまとめておきます!
① ICHITANは、今般のコロナ禍で大きく株価を伸ばした銘柄
② メインの商品は緑茶で販売好調
③ 株価は3.5バーツを一旦の底として上昇し現在8.25バーツ
④ 今後も成長が期待されるが、競合(タイ・ビバレッジ)の動向には注意が必要